ビサコジル(びさこじる)
Bisacodyl

作用と特徴

大腸を刺激して便通を改善する成分で、便秘薬に配合されています。
腸の運動が低下して起こる便秘では、便を押し出すぜん動運動が十分に行われないため大腸内に便が停滞し、その結果、便から水分がなくなって硬くなります。ビサコジルは、結腸・直腸粘膜の副交感神経に作用して腸のぜん動運動を活発にし、同時に結腸で便の水分が吸収されるのを抑えることで、スムーズな排便を促します。
ビサコジルだけを有効成分とする便秘薬は少なく、多くは他の成分と併せて用いられます。

注意事項

内服薬は11歳以上、坐薬は12歳以上が使用可能です。胃酸が薄まっている状態では大腸に作用する前に胃で溶ける可能性があるため、牛乳や制酸剤を飲んでから1時間以内の服用は避けてください。
他の便秘薬(下剤)との併用や、大量の服用は避けてください。妊娠中の人、病気の治療中の人は、使用前に医師または薬剤師に相談してください。
5~6回使用しても症状の改善が見られない場合や、使用により激しい腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などが起こった場合は使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

ちょっと一息

便秘薬の使い方

便秘薬は腸の機能を調整し、自然な排便リズムに導くために補助的に用いるものです。習慣的に使用するのではなく、食事や運動など毎日の生活習慣の見直しを第一にして、上手に利用しましょう。
初めて使用する時は最少量を使い、便通の調子を見ながら少しずつ増量または減量していく方法がすすめられますが、あくまでも使用量を守ることが大切です。
便秘薬の中でもビサコジルやピコスルファートナトリウム、センノシドなどを主成分とするものは、大腸を刺激して便通を促すため「刺激性便秘薬」と呼ばれます。このタイプの便秘薬は、排便反射が鈍っている「排便困難型便秘」や、腸の運動が低下している「大腸通過遅延型便秘」に向きますが、長期にわたって使用すると耐性ができて効きにくくなります。
また、ストレスなどで腸の反応が過敏になっている「便秘型過敏性腸症候群(便秘型IBS)」の場合は、刺激性便秘薬の使用により激しい腹痛を起こす可能性があるので注意しましょう。
監修プロフィール
鈴木 龍一郎先生
城西大学薬学部 准教授 すずき・りゅういちろう鈴木 龍一郎先生

1999年明治薬科大学薬学部卒業。05年同大学大学院薬学研究科修了(博士(薬学))。 独立行政法人理化学研究所長田抗生物質研究室協力研究員、 大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所主任研究員補などを経て、 17年より現職。日本薬学会、日本生薬学会(代議員)、日本臨床化学会(評議員)所属。

<分子構造モデル・構造式制作 協力>
城西大学大学院薬学研究科博士後期課程1年 佐野愛子さん
城西大学大学院薬学研究科博士前期課程2年 見沢沙瑛さん

※この内容は成分の一般的な特徴について記したものです。
製品の効能とは異なりますので、詳しくは製品の解説をご確認ください。