ジヒドロコデインリン酸塩(じひどろこでいんりんさんえん)
Dihydrocodeine phosphate

作用と特徴

脳の延髄にある咳中枢の興奮を抑えて咳を鎮める鎮咳(咳止め)成分で、鎮咳去痰薬や総合感冒薬(かぜ薬)に配合されています。
優れた鎮咳作用を発揮する一方で、鎮痛・鎮静作用や腸の運動を抑える作用もあり、眠気や便秘などが起こりやすいことが知られています。また、気道分泌も抑制されるため痰の粘りが強くなり、痰が出しにくくなることから、どちらかというと痰を伴わない「から咳」に適した成分といえます。

注意事項

12歳未満の小児、ぜんそくのある人、妊娠または授乳中の人は使用できません。他の鎮咳去痰薬、かぜ薬、鎮静薬、抗ヒスタミン剤を含有する内服薬との併用は避けてください。用法・用量を守り、長期の連用は避けてください。
服用中に眠気を起こすことがあるので、自動車の運転や危険を伴う機械操作などは控えてください。医師の治療を受けている人、薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人は、使用前に医師または薬剤師に相談してください。
服用後に、発疹、発赤、かゆみ、吐き気・嘔吐、食欲不振、めまいなどが現れた場合は副作用の可能性があるので、使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

ちょっと一息

「かぜ」とはどんな病気?

かぜは、鼻やのどなどの上気道(鼻腔から咽頭まで)に起こる急性の炎症の総称で、正式には「かぜ症候群」あるいは「急性上気道炎」といいます。かぜの約9割はウイルスの感染によって起こり、原因となるウイルスは200種類ほどもあるといわれます。
口や鼻から侵入したウイルスが上気道の粘膜に感染して炎症を起こすと、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、痰、だるさ、発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛といったかぜ症状が現れることになります。
かぜは安静にしていれば、自らの免疫力によって数日程度で自然に治ります。しかし、無理をしてこじらせてしまうと、炎症が気管支に及んで細菌感染を起こし、気管支炎や肺炎などを発症することもあります。
こうした二次感染により時には重篤な事態を招くケースがあるため、「かぜぐらい」といった軽視は禁物です。ひき始めに適切な対処を行うようにしましょう。
監修プロフィール
鈴木 龍一郎先生
城西大学薬学部 准教授 すずき・りゅういちろう鈴木 龍一郎先生

1999年明治薬科大学薬学部卒業。05年同大学大学院薬学研究科修了(博士(薬学))。 独立行政法人理化学研究所長田抗生物質研究室協力研究員、 大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所主任研究員補などを経て、 17年より現職。日本薬学会、日本生薬学会(代議員)、日本臨床化学会(評議員)所属。

<分子構造モデル・構造式制作 協力>
城西大学大学院薬学研究科博士後期課程1年 佐野愛子さん
城西大学大学院薬学研究科博士前期課程2年 見沢沙瑛さん

※この内容は成分の一般的な特徴について記したものです。
製品の効能とは異なりますので、詳しくは製品の解説をご確認ください。