クロルフェニラミンマレイン酸塩(くろるふぇにらみんまれいんさんえん)
Chlorpheniramine Maleate

作用と特徴

ヒスタミンの働きを阻害する抗ヒスタミン作用により、くしゃみ、鼻水、かゆみ、腫れなどのアレルギー症状を緩和します。
総合感冒薬(かぜ薬)、鎮咳去痰薬、鼻炎用内服薬などの他、点鼻薬、点眼薬、トローチなどの外用薬にも配合されています。また、脳の嘔吐中枢に働いてめまいや吐き気を起きにくくする作用により、乗物酔い防止の薬にも使用されています。
抗ヒスタミン成分の中では比較的即効性と持続性に優れている一方で、眠気や口の渇きが起こりやすいのが特徴です。

注意事項

使用により眠気が起こるため、服用後の自動車の運転や危険を伴う機械操作などは控えてください。この成分が含まれたかぜ薬や鼻炎薬、乗り物酔いの薬などとの併用は避けてください。また、アルコールとの併用も厳禁です。妊娠中または妊娠していると思われる人、緑内障、前立せん肥大、持病やアレルギーのある人は、使用前に医師に相談してください。
主な副作用として、発疹、発赤、かゆみ、吐き気、嘔吐、食欲不振、光線過敏症、排尿困難、尿閉などが報告されています。こうした症状が現れた場合は使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。

ちょっと一息

乗り物酔いの薬になぜ抗ヒスタミン?

現在、日本で発売されている乗り物酔いの薬の多くに抗ヒスタミン成分が含まれています。ヒスタミンは花粉症や鼻炎でかゆみやくしゃみなどを引き起こす物質として知られているため、乗り物酔いの薬に抗ヒスタミン成分が使われているのを意外に思われるかもしれません。
実は、乗り物酔いで起こる吐き気にもヒスタミンが関係しています。吐き気は、いろいろな刺激により脳の延髄にある「嘔吐中枢」が活性化されて起こると考えられています。この嘔吐中枢を活性化させる物質の1つが、脳内で神経伝達物質として働くヒスタミンなのです。
抗ヒスタミン成分は、ヒスタミンを働かせないようブロックすることによって、悪心(気持ち悪さ)、吐き気、嘔吐などの症状を抑える効果を発揮します。乗り物酔いの薬は通常は乗車の30分~1時間前に服用しますが、抗ヒスタミン成分は、酔ってしまってからの症状にも有効です。

乗り物酔いのメカニズム

監修プロフィール
鈴木 龍一郎先生
城西大学薬学部 准教授 すずき・りゅういちろう鈴木 龍一郎先生

1999年明治薬科大学薬学部卒業。05年同大学大学院薬学研究科修了(博士(薬学))。 独立行政法人理化学研究所長田抗生物質研究室協力研究員、 大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所主任研究員補などを経て、 17年より現職。日本薬学会、日本生薬学会(代議員)、日本臨床化学会(評議員)所属。

<分子構造モデル・構造式制作 協力>
城西大学大学院薬学研究科博士後期課程1年 佐野愛子さん
城西大学大学院薬学研究科博士前期課程2年 見沢沙瑛さん

※この内容は成分の一般的な特徴について記したものです。
製品の効能とは異なりますので、詳しくは製品の解説をご確認ください。