クロタミトン(くろたみとん)
Crotamiton

作用と特徴

外用薬にかゆみ止めとして配合されている鎮痒(ちんよう)成分で、患部のかゆみを抑え、炎症を改善します。湿疹やじん麻疹、皮膚炎、皮膚そう痒症、虫刺され、水虫などに用いられるほか、ダニが皮膚に寄生して起こる疥癬(かいせん)の治療にも使われています。

注意事項

眼および眼の周辺、粘膜、傷のある部位には使用しないでください。病気を治療中の人、以前に薬を使用してかゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある人、妊娠中または授乳中の人は、使用前に医師または薬剤師に相談してください。
主な副作用として、皮膚の刺激感(熱感、ひりひり感)、接触性皮膚炎(発赤、発疹、かぶれなど)が報告されています。このような症状に気づいた時や、5~6日使用しても症状の改善が見られない場合は、医師または薬剤師に相談してください。

ちょっと一息

クロタミトンはなぜ効く?

クロタミトンは1940年代にスイスで疥癬治療薬として開発され、かゆみ止め効果が認められて鎮痒成分として用いられるようになったものです。疥癬はヒゼンダニの寄生による皮膚感染症で、激しいかゆみを生じることが知られています。
かゆみ止め製剤によく使われるものには、抗ヒスタミン成分と局所麻酔薬があります。抗ヒスタミン成分は、かゆみを引き起こすヒスタミンという物質の働きを弱めることでかゆみを抑えるもので、局所麻酔薬は、かゆみの信号が脳に伝えられるのをブロックしてかゆみを感じさせなくするものです。
ところがクロタミトンは、このどちらにも属さず、なぜかゆみに効くのか、詳しいメカニズムはよくわかっていません。一般には、皮膚に軽い灼熱感を生じさせ、この刺激がかゆみを打ち消すのではないかと考えられています。
監修プロフィール
鈴木 龍一郎先生
城西大学薬学部 准教授 すずき・りゅういちろう鈴木 龍一郎先生

1999年明治薬科大学薬学部卒業。05年同大学大学院薬学研究科修了(博士(薬学))。 独立行政法人理化学研究所長田抗生物質研究室協力研究員、 大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所主任研究員補などを経て、 17年より現職。日本薬学会、日本生薬学会(代議員)、日本臨床化学会(評議員)所属。

<分子構造モデル・構造式制作 協力>
城西大学大学院薬学研究科博士後期課程1年 佐野愛子さん
城西大学大学院薬学研究科博士前期課程2年 見沢沙瑛さん

※この内容は成分の一般的な特徴について記したものです。
製品の効能とは異なりますので、詳しくは製品の解説をご確認ください。