ベラドンナ総アルカロイド(べらどんなそうあるかろいど)
Belladonna Total Alkaloids

作用と特徴

副交感神経の働きを抑える作用をもつ抗コリン成分です。鼻水を抑える効果があり、鼻炎用内服薬や総合感冒薬(かぜ薬)に配合されています。
鼻水は副交感神経から放出されるアセチルコリンの刺激により、鼻腺から分泌されます。ベラドンナ総アルカロイドは、このアセチルコリンをブロックして、分泌を抑えるように働きます。

注意事項

使用により目のかすみや異常なまぶしさなどが起こることがあるので、服用後の車の運転や危険を伴う機械の作業などは避けてください。
この成分の含まれた薬を使用してアレルギー症状を起こしたことがある人は使用しないでください。緑内障、イレウス(腸閉塞)、前立腺肥大、心臓病、腎臓病の人、高齢者、薬などによりアレルギー症状を起こしたことのある人、妊娠中または授乳中の人は、使用前に医師または薬剤師に相談してください。
副作用として、口の渇き、便秘、排尿困難、吐き気、頭痛、めまい、顔のほてりなどが報告されています。こうした症状に気づいたら、医師または薬剤師に相談してください。

ちょっと一息

美女にご用心!?

ベラドンナ総アルカロイドは、ナス科植物の「ベラドンナ」(和名は「オオカミナスビ」または「セイヨウハシリドコロ」)の根から採れる成分を原料としています。ベラドンナは各地で古くから生薬として利用されてきた歴史を持ち、漢方でもその根が「ベラドンナコン」と呼ばれて、鎮痛・鎮痙に用いられています。
ベラドンナのbelladonnaは、イタリア語でbella(美しい)+donna(貴婦人に対する敬称)、すなわち「美しい女性」の意味。これはルネサンス期にベネチアの貴婦人達が、目を大きく見せるためにベラドンナの汁液を点眼したことに由来するといわれています。ベラドンナの成分には副交感神経の働きを抑えて瞳孔を拡大する散瞳作用があり、目が魅惑的に見える効果を狙ったのでしょう。
ただし、ベラドンナは花から根まで至るところに強い毒を含むため「悪魔の草」「魔女の花」などとも呼ばれ、誤って食べてしまうと強い食中毒を引き起こします。危険なので決して食べないようにしてください。

ベラドンナの花

監修プロフィール
鈴木 龍一郎先生
城西大学薬学部 准教授 すずき・りゅういちろう鈴木 龍一郎先生

1999年明治薬科大学薬学部卒業。05年同大学大学院薬学研究科修了(博士(薬学))。 独立行政法人理化学研究所長田抗生物質研究室協力研究員、 大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所主任研究員補などを経て、 17年より現職。日本薬学会、日本生薬学会(代議員)、日本臨床化学会(評議員)所属。

<分子構造モデル・構造式制作 協力>
城西大学大学院薬学研究科博士後期課程1年 佐野愛子さん
城西大学大学院薬学研究科博士前期課程2年 見沢沙瑛さん

※この内容は成分の一般的な特徴について記したものです。
製品の効能とは異なりますので、詳しくは製品の解説をご確認ください。