勃起障害(ED)の対策

EDかもと思ったら、まずは泌尿器科の受診を

「EDかもしれない」という疑いをもったら、まずは病院を受診しましょう。EDの治療はシルデナフィル(バイアグラなど)の治療薬の服薬が基本です。ED治療薬の処方はどの診療科でも可能ですが、EDについてより専門的な知識をもっている泌尿器科を受診するのがよいでしょう。

中には「セックスレスだから治療しなくてもよい」「年齢的に恥ずかしい」と感じる人がいるかもしれませんが、先ほどもお伝えしたように、EDの陰には心筋梗塞や脳梗塞などの全身疾患が隠れている可能性があります。ためらわずに受診してください。

なお、診察は基本的に問診のみです。必要事項を調査票に記入するだけで終わるケースがほとんどで、排尿障害や糖尿病といったED以外に付随する病気が疑われる場合以外は下着を脱いだり採血をしたりする必要はありません。

泌尿器科医はアメリカでは「メンズドクター」と呼ばれ、女性にとっての婦人科のような存在になっています。これを機会に、かかりつけの泌尿器科医をもつのもよいかもしれません。

ED治療薬の種類

ED治療の基本である治療薬は、正式名称を「PDE5阻害薬」といいます。分解酵素の一種であるPDE5の働きを阻害し、血管の拡張が妨げられないようにする働きをもつ薬で、勃起機能を正常化させる効果があります。服用したからといって、勃起したままにはならないので安心してください。

2019年時点で、日本で認可されているED治療薬(PDE5阻害薬)は以下の通りです。

シルデナフィル(バイアグラ)世界で最初に開発されたED治療薬。世界中でもっとも広く利用されており、安全性や有効性への信頼も高い。服用後15分ほどで効果が出始め、4時間ほど持続する。ただし、食事の前後で服用すると効果が出にくくなってしまう
バルデナフィル(レビトラ)バイアグラに続く、第2のED治療薬。効果や服用のタイミングはバイアグラとほぼ変わらないが、バイアグラの欠点ともいえる「食事の影響」が改善され、食事の前後で服用しても薬の効果に影響を与えにくくなっている
タダラフィル(シアリス)最大の特徴は、効果が36時間持続すること。即効性と持続性を備えており、食事の影響も受けにくい。ED治療薬としてだけでなく、血管機能を向上させる薬としての効果も期待されている

どの薬を用いて治療をするかは、患者さん自身が選択することができます。

  • 利用頻度
  • 既往症の有無
  • 年齢

などをもとに医師と相談し、自分に合った薬を選びましょう。

なおEDの治療薬は医師の処方箋がないと購入できません。ネット通販などで販売されているED治療薬には偽物や有害な物質が含まれている可能性があるので、決して手を出さないようにしましょう。

ED治療薬の効果が得られにくい場合の治療法

中にはED治療薬の効果がほとんど得られなかったり、効きめが弱かったりする人が1~2割くらいいます。これには元々のNO(一酸化窒素)の分泌量が関わっており、NOの分泌量が生まれつき非常に少ないという人は、ED治療薬を服用しても十分な効果が得られないことがあるのです。また糖尿病を長期に患っている人のうち4割程度の人には、ED治療薬が効きにくいというデータもあります。

ED治療薬の効果が十分に得られない場合は服用する量を増やす、男性ホルモンの投与を同時に行う、高血圧やコレステロールの薬を同時に服用するなどして、改善が見られるかどうかを確認します。

また極めてまれではありますが、外科手術が必要なケースもあります。

  • シャントという、動脈と静脈が毛細血管を介さずに直接つながっている血管の異常がある
  • なんらかの原因で動脈が極端に細い
  • 外傷や外部からの圧迫などで血管機能に損傷、異常が生じている

上記に当てはまり、なおかつ重度のEDの場合は手術でEDの治療を行うこともありますが、いずれもまれなケースであり、専門医の診察が必要です。