梅毒

感染者数が10年間で8倍以上になった「梅毒」

古くから知られている性感染症。梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌がキスや性行為によって感染すると、リンパ液や血液に乗って全身に広がってしまいます。感染者数は年々拡大しており、この10年間で8倍以上に増加しています。

中でも20代を中心とした女性の感染者が増加、それによって胎児が感染する「先天梅毒」も増えています。先天梅毒は母親から胎児に感染するもので、死産や早産、新生児死亡、体の奇形など重大な影響を及ぼします。

梅毒の症状は下記のように4段階で進行していきます。

経過 症状
1期 約3週間の潜伏ののち、性器や口などの感染部分にしこりができ、潰瘍になる。痛みやかゆみはない。やがて潰瘍は消え、潜伏期間に入る。この段階で感染に気づく人はほとんどいない。
2期 感染から約3カ月後、バラの花のような発疹が全身に出る。そのほかリンパ節が腫れることも。この段階で異常に気づき、受診する人が多い。
3期 2期から治療をせずに3年以上過ぎると、皮膚や骨、筋肉の他、内臓にゴムのようなしこりができる。
4期 治療せずに10年以上経過した場合、脳や神経にも影響が生じ、脳梅毒の症状が現れる。歩行マヒや痴呆のような症状が起こることも。

抗生物質または注射で治療を行う

日本では世界で通常使われる注射薬が認可されていないため治療に時間がかかってしまいます。抗生物質の内服または注射で治療を行い、上記の1~2期なら1カ月ほど服用すれば治ります。

治っても血液検査では梅毒の陽性反応が出ることがありますが、感染力はありません。

なお、梅毒にかかった人は感染リスクを防ぐため、以後、献血ができなくなることを覚えておきましょう。