腹痛の原因・症状

胃潰瘍や急性胃炎など、胃の疾患の症状として現れることも

「胃潰瘍」によって起こる腹痛は食後に、「十二指腸潰瘍」によって起こる腹痛は空腹時に起こりやすく、食事をすると痛みが軽くなる特徴があります。いずれも腹痛の他に、初期段階では胸やけやゲップ、吐き気、嘔吐など、進行すると吐血、下血などの症状を伴うことが多いので、腹痛以外の症状も確認しておきましょう。

暴飲暴食などの刺激やストレスによって胃の粘膜がダメージを受け、急性の炎症が起こる「急性胃炎」では、強い腹痛の他、吐き気や嘔吐などの症状を伴います。また、初期症状はほとんどないといわれている「胃がん」ですが、上腹部に軽い痛みが起こるケースも見られます。

十二指腸潰瘍、胃潰瘍、急性胃炎、胃がん

過敏性腸症候群の可能性もある

食事中や食後に感じる腹痛は、胃の痛みによるものと思われがちですが、実は「過敏性腸症候群」の可能性も高いのです。過敏性腸症候群は近年増えている疾患で、大腸内視鏡などの検査をしても腸には目に見える異常が見つからないのに、下痢や便秘などの便通異常が頻繁に起こり、腹部の不快な症状が続く病気です。過敏性腸症候群はストレスや食べ物の種類が関係しているため、まずは生活習慣を見直すことが大切ですが、なかなか改善しない場合や症状がひどい場合は、胃腸科や消化器科を受診しましょう。

過敏性腸症候群

女性の腹痛は婦人科系疾患も疑おう

女性は排卵後から月経前にかけて、女性ホルモンのプロゲステロンの分泌量が増えることにより、むくみやすくなり、血液の循環も滞りやすくなります。骨盤内もうっ血したりむくんだりするため、お腹の張りや痛みを起こしやすい時期です。

女性の腹痛では、「子宮筋腫」や「子宮内膜症」、「卵巣がん」といった婦人科系疾患の可能性も考える必要があります。婦人科検診を定期的に受け、自分の体をチェックしておきましょう。

膀胱炎や胆のう炎でも腹痛が起こる

膀胱炎」の多くは尿道から大腸菌などの細菌が侵入、膀胱に感染し、膀胱に炎症が起こる病気です。女性に多く見られ、その症状の1つとして腹痛が起きる場合があります。腹痛の他には、排尿痛頻尿、尿のにごりなどの症状が現れます。

また、「胆のう炎」でも腹痛が起こる場合があります。胆のう炎による腹痛は、食後数時間して痛みが起き、背中まで響くような強い痛みがあるのが特徴です。高熱や吐き気、嘔吐なども伴います。胆石症と合併して起こることが多いので、速やかに医療機関を受診しましょう。

膀胱炎、胆のう炎

時間を追うごとに変化する「虫垂炎」による腹痛

盲腸の先端部にある虫垂に細菌が感染して起こる「虫垂炎」では、腹痛が起こる部位や痛みの程度が時間を追うごとに変わるのが特徴です。まず、みぞおちあたりに漠然とした鈍い痛みが起こります。痛みが始まってから12〜24時間後になると腹膜にまで炎症が及び、痛む部位が虫垂のある右下腹部になります。この時の痛みは突き刺すような鋭い痛みで、押すと痛みます。腹痛の他に、吐き気や嘔吐が起こることも。虫垂炎が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

虫垂炎

加齢などによる胃腸機能の低下が原因の腹痛

胃腸機能は加齢と共に衰えていくものです。胃腸の働きが悪くなると食べ物の消化・吸収がうまく行えず、消化不良を起こしやすくなったり、便秘になり腸内にガスがたまりやすくなったりしてし、お腹の張りや痛みが現れることも。また、不規則な生活やストレスにより自律神経が乱れることも、胃腸機能に悪影響を及ぼし腹痛の原因となり得ます。