脳の機能障害が原因の1つ。ただし、詳しくはまだ解明されていない
ADHDの詳しい原因はまだ解明されていませんが、最近の研究によって、生まれつきの脳の機能障害が原因であることが分かってきました。脳の機能のうち、実行機能(目的を意識したり、遂行のために計画したりする脳の働き)、報酬系(欲求が満たされたり満たされると分かった時に、脳が活性化し喜びや快楽を感じる仕組み)などが十分に機能しないことが、様々なADHD特性につながるとされています。これらの脳の機能は「前頭前野」や「大脳辺縁系」などの神経ネットワークと関連しており、ADHD特性は神経伝達物質であるドーパミンとノルアドレナリンの働きがバランスを崩していることが関係していると考えられています。脳の機能障害が起きる原因については、遺伝的な要因や出産時のトラブル、環境ホルモンの影響などが指摘されていますが、詳しくは解明されていません。
生まれ持った脳のADHD特性が、生活環境の要因によって強く出るようになるとADHDの症状(困りごと)として目立ってきます。
