腰痛の原因

腰痛は悪い姿勢による腰への負担や心理的ストレスが主な原因

腰痛の多くは、心配する異常や病気のない腰痛です(非特異的腰痛)。原因と考えられるのは、長時間のよくない姿勢や動作による腰への負担や血行不良、心理的ストレスです。

腰痛の原因①:姿勢による脊椎の髄核(ずいかく)のずれ
背骨(脊椎)は「椎体(ついたい)」が積み重なったもので、その間にはクッションの役割をもつ「椎間板」がある。椎間板は外側が硬い繊維状の軟骨で、中央はゲル状の「髄核」でできている。髄核は姿勢によって前後に移動しやすく、腰を反らすと少し前にずれ、前かがみになると少し後ろへずれるが、悪い姿勢が続くと、髄核が後ろへずれたままとなり、腰に違和感や痛みが生じる。また大きな負荷が瞬間的にかかると、髄核が大きくずれ「ぎっくり腰」を起こすこともある。
髄核の位置
腰痛の原因②:心理的なストレスは痛みの悪循環を招く
長期間の心理的ストレスが続くと、痛みの抑制や快の感情にかかわる脳内物質「ドーパミン」が分泌されなくなる。その結果、自律神経のバランスが崩れたり、痛みを軽減する物質の分泌が低下しやすくなったりする。すると、めまいや耳鳴り、頭痛、動悸、胃腸の不調といった自律神経失調様の症状が現れたり、筋緊張が高まることによって腰の痛みが現れやすくなったりする。また、痛みがよくならないことが、さらなるストレスとなって痛みを悪化させる、という悪循環にも陥りやすくなる。
腰痛の原因③:腰への負担による血行不良
上半身の重みを支える腰は、特に負担がかかりやすい部位。背骨が緩やかなS字カーブを描き、体の前面と背面の筋肉をバランスよく引っ張り合うことで体の重みを分散させている。しかし、猫背反り腰など悪い姿勢が続いたり、運動不足で筋力が低下したりすると、S字カーブが崩れて特定の筋肉に負担がかかり、血行不良(筋肉疲労)から背中や腰に張りや痛みが生じてしまう。

腰に強い痛みやしびれを伴う場合、病気が原因のことも

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、圧迫骨折、がんの脊椎転移などが原因となって腰痛が起こることもあります(特異的腰痛)。これらはMRIなどの画像検査で、腰痛の原因となる病気が特定できると考えられています。 特異的腰痛では、早急な治療が必要な場合があります。以下「腰痛の見極めチェック」を参考に、受診が必要な腰痛かどうかを確認しましょう。

監修プロフィール
今津嘉宏先生
芝大門 いまづクリニック院長 いまづ・よしひろ今津嘉宏先生

1988年藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室助手、同大学医学部漢方医学センター助教、WHO intern、慶應義塾大学薬学部非常勤講師、北里大学薬学部非常勤講師、首都大学東京非常勤講師などを経験。2013年芝大門 いまづクリニック開設。北里大学薬学部非常勤教員。著書に『風邪予防、虚弱体質改善から始める 最強の免疫力』(ワニブックス)など。

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