かぜの症状

かぜの症状はウイルスに対抗するための防御反応

かぜの原因となるウイルスが鼻や口から体内に侵入し、鼻やのどの粘膜に付着して増殖すると、体はこれに対抗するために様々な防衛反応を起こします。この時に現れるのが、くしゃみや咳、鼻水、のどの腫れ、発熱といったかぜの症状です。感染すると一般的には次のような順で症状が現れます。

鼻やのどの不快感
ウイルスが鼻やのどに侵入すると、鼻やのどの不快感が現れる。この時点で適切にケアすれば、2〜3日で治ることもある。
くしゃみ、鼻水
ウイルスが鼻やのどの粘膜に付着すると、これを排除しようと、くしゃみや鼻水が出る。
鼻づまり、のどの腫れ・痛み
ウイルスの増殖を抑えるために血液中の白血球が集まり、毛細血管から血液成分が染み出ることなどで鼻やのどの粘膜が炎症(腫れ)を起こし、鼻づまりや痛みを生じる。
咳、痰
ウイルスが下気道(気管、気管支、肺)にまで侵入すると、粘液でからめ取って排出しようとして、痰や、痰を伴う咳が出る。
発熱、頭痛、倦怠感
炎症が広がると、ウイルスの増殖を抑えたり、白血球の働きを高めたりするために体温が上がり、発熱、頭痛、倦怠感などの全身症状が現れる。ウイルスとの闘いが激しくなっている証拠。その後徐々に炎症が治まり、発症から1週間程度で回復する。

通常のかぜ症状は1週間程度で回復する

ウイルスが体内に侵入しても、かぜをひくかどうかは、その人の抵抗力とウイルスの量などのバランス次第。十分な抵抗力があれば感染を防げますが、抵抗力が弱かったり、ウイルスの量が多かったりすると感染しやすくなります。現れる症状や程度は、ウイルスの種類やその人の抵抗力などによって異なりますが、かぜの原因となるウイルスに感染すると上記のような症状を経て、大抵は1週間程度で回復するとされています。

かぜと似た症状が現れる病気との見極めは、「初期からの咳」

くしゃみ、鼻水、咳、発熱など、かぜと似た症状が現れる病気は数多くあります。かぜと、かぜと似ている病気を見分けるポイントは、“最初にどのような症状が現れたか”。通常のかぜは、鼻水や鼻づまり、のどの痛みなど上気道を中心として症状が現れ、最初に咳が出ることはほとんどありません。咳の症状が最初に出たら、肺炎や肺結核、百日咳、気管支ぜんそくなどの可能性があります。

その他、鼻水やくしゃみの症状でも、目のかゆみを伴ったり、くしゃみが連続したりする場合は、アレルギー性鼻炎の可能性があります。

病気の進行や悪化を避けるために、できるだけ早い段階でかぜ症状との違いにきづき、医療機関を受診することが大切です。

「かぜは万病のもと」症状悪化による合併症に注意

かぜをこじらせると合併症を引き起こすこともあります。主な合併症は、気管支炎や肺炎、中耳炎、副鼻腔炎など。特に肺炎は高齢者と子どもに多く見られ、命に関わることもあるので注意が必要です。

合併症の多くは、かぜで傷ついた粘膜に新たな細菌やウイルスが付着し、抵抗力が落ちた細胞に感染することで起こります(二次感染)。次のような症状が現れた場合は、合併症を疑い早めに医療機関を受診しましょう。

  • 高熱が続く
  • 咳が激しくなってきた
  • 黄色から黄緑色の膿のような痰が出る
  • 食欲がなく、食事が摂れない
  • 意識がはっきりしない
監修プロフィール
江田 証先生
江田クリニック院長 えだ・あかし江田 証先生

自治医科大学大学院医学研究科修了。日本消化器病学会認定専門医、日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症認定医、日本抗加齢医学会専門医、米国消化器病学会国際会員。 『新しい腸の教科書』(池田書店)他著書多数。

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