健康だけでなく、美容にも悪影響 いびきを治したい!

いびきを治したい!

Introduction あなたは大丈夫? いびき度チェック

自分では気づきにくい「いびき」。友人やパートナーから指摘されて恥ずかしい思いをした、という人も多いのではないでしょうか。また女性は、指摘を受けても「まさか自分が……」と認めない傾向もあるようですが、さてあなたは……? まずは次をチェックしてみましょう。

Q1 そもそも、なぜ睡眠中にいびきをかくの?

A1 仰向けになることで重力により気道が狭くなるからです。

「いびき」とは、何らかの理由で気道が狭まり、口から息を大きく吸い込んだ時に、のどが振動して出る音のことです。ガラス窓の隙間に風が吹き込むとピューピュー音がするように、狭い気道を空気が通る時に、のどの組織が共鳴して音が出るのです。
もともと睡眠中は、体がリラックスしてのどの筋肉も緩み、気道がやや狭まります。その上、仰向けになると重力で上あごの奥にある軟口蓋や舌の付け根が落ち込み、気道を塞ぎやすくなります。気道を狭める原因には、加齢や肥満、あごの形、口呼吸などがあり、原因によってケアの仕方も異なります。気づきにくいものの、男性の約57%、女性の約40%がいびきをかくともいわれます。自覚がある人もない人も、まずは自分がいびきの原因をもっているかどうか、確認してみましょう。

column:いびきが起こる メカニズム

仰向けになると、重力で軟口蓋や舌の付け根が落ち込み気道が狭まる。酸素を取り込もうと口から息を吸い込み、狭い気道が振動していびきが発生する。

Q2 いびきに種類ってあるの?

A2 「無呼吸・低呼吸」の回数によって大きく3種類あります。

いびきは、睡眠中の無呼吸低呼吸の有無と回数によって、「単純いびき症」「上気道抵抗症候群」「睡眠時無呼吸症候群」に分けられます(下表参照)。
●無呼吸……呼吸が10秒以上停止すること。
●低呼吸……息が浅く弱い状態が10秒以上続くこと。
疲れている時や寝入り端、お酒を飲んだ時、鼻が詰まっている時などは、誰でもいびきをかきやすくなります。このような「単純いびき症」であれば基本的に問題はありませんが、夜中によく目が覚めたり、日中に眠気や疲労を感じたりする場合は注意が必要です。
そもそもいびきは自覚しにくい上、いびきの種類を自分で線引きするのはさらに困難です。時々でもいびきをかくということは、何らかの形で空気の通り道を邪魔しているものがあるということ。その先には低呼吸が起こる可能性があり、さらに日常的にいびきをかく人は、無呼吸が起こっている可能性が非常に高いと考えられます。

column:結果に驚くかも!? 「睡眠アプリ」で自分のいびきをチェック

今ではスマートフォンやスマートウォッチと連動した睡眠アプリが多数あり、睡眠時間だけでなく、いびきの音や呼吸の状態、中途覚醒なども記録することができます。「自分がいびきをかいているかどうかを知りたい」という人は、活用してみてはいかがでしょう。

Q3 いびきをそのまま放置してもいいですか?

A3 治療が必要な病気の場合もあるためいびき外来に相談を。

いびきによる無呼吸・低呼吸があると、体中が酸欠状態になるだけでなく、呼吸を再開するために脳が頻繁に中途覚醒するので熟睡できません。重症になると1時間に50回以上覚醒することもあり、約1分に1回のペースで起きていれば熟睡できないのは当然です。
無呼吸のまま息が戻らず死亡することはまずありませんが、無呼吸や低呼吸は心臓や脳、ホルモン分泌、自律神経などに悪影響を与え、高血圧や糖尿病、心筋梗塞・脳卒中、不妊、更年期障害、認知症などのリスクを高めることが分かっています。
まさに、いびきは万病の元。400万人から500万人とされる睡眠時無呼吸症候群の潜在患者のうち、治療を受けているのはわずか40万人です。現在は、自宅での簡易検査を行う医療機関が増えています。自覚がある人はもちろん、自覚がなくても、男女共に有病率が急増する40歳を過ぎたら気軽に受診してみましょう。必要があれば、かかりつけ医から専門の医療機関を紹介されます。

column:いびきの相談をできるのはどこ?

いびきが気になったら、「いびき外来」や「睡眠呼吸センター」などの専門外来を受診しましょう。近くにない場合は、鼻づまりがある人は「耳鼻咽喉科」、その他の人は「呼吸器科」や「内科」にまずは相談を。

Q4 呼吸の状態を確認するためにどのような検査をするの?

A4 体にセンサーをつけて一晩眠り無呼吸などを調べます

いびきの相談をすると、まずは問診の上、自宅での簡易検査を行い、異常があれば専門の医療機関に1泊2日の入院をして精密検査を行います。
検査の結果、睡眠中の無呼吸・低呼吸が1時間に5回以上あると、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
●問診……いつ頃からどんないびきがあるか、日中の眠気があるかなどを聞き取ります。
●簡易検査……携帯型センサーを指先や鼻につけて自宅で一晩眠り、血液中の酸素量や、無呼吸・低呼吸の有無や回数などを調べます。保険が適用され、自己負担は3千円程度です(3割の場合)。
●精密検査……1泊2日入院して「ポリソムノグラフィー(PSG)」を行います。体の各所にセンサーをつけ、睡眠中の無呼吸・低呼吸の有無や回数、睡眠レベル、覚醒反応などを詳細に調べます。保険が適用され、自己負担は3万円程度です(3割の場合)。

Q5 睡眠時無呼吸症候群はどのような治療をするの?

A5 睡眠中の呼吸の状態に合わせた治療を行います。

睡眠中の無呼吸や低呼吸が1時間に5〜15回未満は軽症、15〜30回未満は中等症、30回以上は重症とされ、症状の程度に合わせて次の治療を行います。
●軽症の人……食生活の改善や運動で体重を減らし、横向きで寝て舌の落ち込みを防ぐ体位療法を行います。
●軽症〜中等症の人……睡眠中に、あごを数ミリ前にずらして固定し気道を確保する「マウスピース治療」を行います。定期通院の必要がなく旅行にも携帯でき、手軽で継続しやすいのがメリットです。睡眠時無呼吸症候群と診断されたら、歯科口腔外科でマウスピース(スリープスプリント)を作成しますが、保険適用で自己負担は1〜2万円程度です(3割の場合)。また最近では、使い捨ての鼻チューブを挿入して気道を確保する「ナステント」という医療機器もあります。保険適用外で、4千円程度です。
●中等症〜重症の人……毎晩自宅で、空気を送り込むマスクを着けて眠り、気道の閉塞を防ぐ「CPAP(シーパップ)療法」を行います。いびきはほぼなくなりますが、月に1回通院しながら治療を続ける必要があります。保険適用で自己負担は月額4千500円程度です(3割の場合)。
●のどの病気がある人……口蓋垂(のどちんこ)を短くするなど、気道を狭めている原因を手術で取り除く場合もあります。
●鼻の病気がある人……鼻の通りをよくするレーザー治療や、鼻の弯曲を治す手術を行う場合もあります。

column:いびきの治療は、美容効果も大

いびきを改善して熟睡できるようになると、ほほ・口元のたるみや口臭の原因となる「口呼吸」が改善されると共に、睡眠中に「成長ホルモン」がしっかり分泌されるように。成長ホルモンには脂肪を分解し、肌や髪などの新陳代謝を促す働きがあるため、ダイエットやアンチエイジングにもつながります。

Q6 今すぐにできるいびき改善法は?

A6 Q1と下の図を参考に、いびきのタイプに応じた方法を試してみましょう。

いびきの改善法には、次のものがあります。いびきのタイプに応じたケアを行いましょう。
●お酒を控える………アルコールはのどの筋肉を緩めるため、飲み過ぎは控えましょう。
●横向きに寝る……いびきの原因となる気道への舌の落ち込みを防ぎます。抱き枕を使うのもよいでしょう。
●体重を減らす……太ると、のどの周りにも脂肪がつくため、肥満の人は減量に努めましょう。
●枕の高さを見直す……枕が高過ぎると、あごが沈んで気道が塞がってしまうため、あごが上がり気道が確保される高さにします。肩や首の下にタオルを入れて、あごを上げるのもよいでしょう。
●いびき防止グッズを使う……睡眠中の口呼吸を防ぐアイテムの活用も有効です。
●禁煙する………喫煙は、のどに炎症を起こし気道を狭めるためNG。

column:いびき解消に!「 舌まわし体操」

いびきが気になったら、「舌まわし体操」をして舌の筋肉を鍛えましょう。簡単な体操ですが、たるみがちな口周りの筋肉も引き締まり、二重あごやほうれい線の解消にも役立ちます。

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