白髪やボリュームダウンの悩みを解決 髪の老化を防ぐ生活術

白髪や抜け毛の増加、ボリュームダウンに髪のうねり……。肌と同じように髪もまた、年齢と共に老化する宿命にあります。20代と全く同じ髪の状態をキープするのは生物学的に難しいですが、日頃から必要な栄養素をしっかり摂り、丁寧な生活を心がけていれば、髪の老化スピードを緩やかにすることが可能です。

<目次>
1.女性ホルモンが減り始める30代後半は髪の曲がり角
2.髪の老化の大きな悩み「白髪」。どうして白髪になってしまうの?
3.ストレスや酸素不足も原因!一時的なストレス性白髪なら色が戻る可能性も
4.髪の老化を防ぐライフスタイルを始めましょう!
5.バスタイムにできる頭皮マッサージ
6.頭皮マッサージで、たるみ肌もリフトアップ!

女性ホルモンが減り始める30代後半は髪の曲がり角

女性は30代後半くらいから、髪が細くなったり抜けやすくなったり、うねりが出たりと髪質の変化が見られます。これは加齢により髪の成長にかかわる女性ホルモンが減少してしまうのが一因。
加齢変化だけでなく、体が栄養不足の状態でもホルモンの働きを低下させます。髪の老化スピードを緩やかにするためには、日頃から髪に必要な栄養素をしっかり摂り、質のよい睡眠や運動習慣でホルモンの活性化にも努めましょう。

髪の老化の大きな悩み「白髪」。どうして白髪になってしまうの?

髪の色は、「メラニン色素」で着色されています。メラニン色素は、髪をつくる毛母細胞と毛母細胞の間にある「メラノサイト」という細胞でつくられ、毛母細胞に取り込まれて黒い髪になります。メラノサイトが血流悪化などによりダメージを受けるとメラニン色素をつくり出すことができず、白髪になってしまうのです。

ストレスや酸素不足も原因!一時的なストレス性白髪なら色が戻る可能性も

加齢や遺伝的要因の他に、「ストレス」や「酸素不足」もメラノサイトへダメージを与える要因となります。
過剰なストレスで自律神経のバランスが乱れ、頭皮の血流が悪化することで起こるのが、ストレス性の白髪。後頭部に現れやすい特徴があります。ストレスが一時的なもので、メラノサイトの機能が完全に失われる前に対策を始めれば、元の髪色に戻る可能性もあります。
酸素不足が原因の白髪は、メラノサイトに酸素を届ける「鉄」や、それを助ける「亜鉛」やビタミンなどが不足することで起こります。このタイプの白髪は大きな血管がある側頭部に現れることが多く、栄養不足を改善しても元の髪色には戻りにくい傾向があります。その理由として、体内の栄養状態を改善するには時間がかかるため、その間にメラノサイトの機能が完全に失われてしまうことが考えられます。
白髪が気になりだしたら、少しでも早くストレスケアや栄養改善に取り組むことが大切です。

髪の老化を防ぐライフスタイルを始めましょう!

髪には、日頃の生活習慣の結果が現れます。次のような生活習慣は、髪の老化を加速してしまうので注意が必要です。
<髪が老化するNG習慣>
髪の老化予防の基本は「食事」「睡眠」「運動」。それに加えて「頭皮マッサージ」を行っていきましょう。それぞれのポイントを解説します。

髪の老化予防①:食事
「タンパク質」を意識して摂りましょう

女性の髪の老化予防に欠かせない代表的な栄養素が、髪の主成分である「タンパク質」、頭皮の健康を維持する「鉄」、髪の成長をサポートする「亜鉛」、体内の代謝をよくする「ビタミンB群」の4つです。
不足しがちなこれらの栄養素を補うお助け食材が、動物性のタンパク質。理想としては、体重50キログラムの人であれば、タンパク質を1日50グラム摂るのが目安です。この量は食材に換算すると、普段食べているよりもかなりボリュームがあることに驚くのではないでしょうか。
中でも肉類は鉄や亜鉛も多く含むのでおすすめですが、肉ばかりに偏らないよう、魚や卵、大豆製品などの植物性タンパク質も組み合わせること。野菜もたっぷり摂るようにしましょう。
タンパク質はご飯などの炭水化物と比べ、胃腸で消化・分解するのに負担がかかります。タンパク質の量を急激に増やすと胃もたれなどを起こす場合があるので、体の様子を見ながら、少しずつタンパク質の割合を増やしていってください。
食生活は体の老化にも直結します。手軽にエネルギーになるお菓子や炭水化物に頼る食生活を送っていると、頭皮や髪の老化につながる細胞の「糖化」を招いてしまったり、ビタミンが少量しか摂れない加工食品やインスタント食品に頼る食生活を送っていると栄養不足を招いてしまったり……。老化予防のためにも、食事への意識を高め、料理作りにも積極的になりましょう。自分で作れば、摂りたい栄養素、控えたい栄養素の加減もしやすくなります。

髪の老化予防②:睡眠
深い睡眠で「成長ホルモン」「メラトニン」の分泌を高めて

髪の成長に欠かせないホルモンは女性ホルモンの他にもあり、その代表的なものが「成長ホルモン」と「メラトニン」です。この2つのホルモンは、睡眠との関係が深いのが特徴です。
成長ホルモンは太くて長い髪を育む働きをしています。成長ホルモンが最も分泌されるのは、眠り始めてから約3時間の間。この時間帯に深い睡眠がとれると成長ホルモンの分泌量が高まります。このタイミングで深い睡眠をとるためには、眠る前にリラックスして過ごすことが大切。メールを確認したり、スマホを見たりしていると交感神経が働き、眠りにつきにくくなってしまいます。
成人の場合6~7時間は眠るのが理想とされていますが、人によって適切な睡眠時間は異なるもの。長ければよいというわけではありません。自分が最も調子よくいられる長さを知っておきましょう。

髪の老化予防③:運動
筋トレ+有酸素運動が効果的。「背伸び」もおすすめ

運動の中でも筋トレは成長ホルモンの分泌を促すため、髪の老化予防にプラスになります。また、軽いジョギングや早歩きなど、息が弾む程度の有酸素運動も糖化を防ぐので有効です。運動に時間が割けない人は、家事をキビキビ行う、エスカレーターではなく階段を使うなど、日常生活の中で体を使う時間を増やしてみましょう。
どうしても運動が苦手な人は、背伸びなどで背骨をストレッチしてみましょう。背骨の両脇には自律神経が通っており、心身のバランスが整います。

髪の老化予防④:頭皮ケア
シャンプーやブラッシングの際、頭皮マッサージを習慣に

健康な髪は健康な頭皮環境のもとで育まれるため、髪の老化予防には頭皮ケアが欠かせません。健康な頭皮は毛根が皮膚に透けて少し青白く、柔らかくて血行がよい状態です。頭皮をスライドさせるとよく動きます。両方のこめかみから側頭部にかけて手のひら全体で押さえながら、頭皮を前後に動かしてみましょう。どのくらい動きますか?
頭皮が動かないのは、頭皮が硬くて血行が悪くなっているため。頭皮が2cm以上動けば優秀です。

バスタイムにできる頭皮マッサージ

頭皮ケアの基本は、皮脂や汚れをきちんと落とすことにあります。1日1回夜にシャンプーをし、1日の汚れをしっかり落とすようにしましょう。シャンプーの際には下図のような頭皮マッサージを行うのがおすすめ。頭皮が柔らかくなって血行がよくなり、栄養が行き届きやすくなります。
肩や首のこりは頭皮の硬さが原因になっている場合もあります。髪の健康はもちろん、不調解消のためにも、頭皮マッサージをバスタイムの習慣にしましょう。
①こめかみより少し上から、手のひらを使ってぐるぐると回しながら頭頂部までほぐしていく。
②生え際から後頭部に向かって、指の腹を使ってもみほぐしていく。

頭皮マッサージで、たるみ肌もリフトアップ!

頭と顔の筋肉や皮膚はひとつながりです。頭皮が硬いと、それに連動して顔の表情筋もうまく動かなくなり、顔のたるみにつながってしまいます。また、頭皮が硬いと血液循環も悪く、老廃物が流れにくいため、頭皮や顔にむくみが生じ、顔がたるむ原因に。特に側頭筋のあたりのコリを頭皮マッサージでほぐすと、口角やフェイスラインのリフトアップ効果も高くなるので一石二鳥です。

健やかな髪をつくるのは日頃の生活習慣です。髪の老化をあきらめてしまわずに、食事、睡眠、運動、頭皮マッサージといった体の内側と外側からのケアを続けて、老化のスピードを緩やかにしていきましょう。
監修プロフィール
田路 めぐみ先生
松倉クリニック表参道 たじ・めぐみ田路 めぐみ先生

1997年東京大学医学部医学科卒業後、帝京大学形成外科助手、東京大学形成外科勤務などを経て現職。育毛外来を担当。従来の育毛薬の処方や治療だけでなく、栄養、ホルモンの観点からも診療し、根本的な治療を目指す。日本抗加齢医学会専門医。

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