勘違いケアをしていませんか? 春のゆらぎ肌対策

春は肌のコンディションが変わりやすく、いわゆる“ゆらぎ肌”になりやすい季節です。
肌には、表皮の角質層に潤いを蓄えることで乾燥や外部刺激を防ぐ「バリア機能」がありますが、“ゆらぎ肌“とは、温度・湿度の変化にうまく適応できず肌のバリア機能が低下してしまい、一時的に肌が敏感になってしまう状態のこと。
30代後半から40代の女性では特に、ゆらぎ肌に悩む人が多くなります。肌が不安定だと気持ちもゆらぎ、負のスパイラルに陥りがち。正しい知識とケアを知り、ゆらぎ肌を予防・改善していきましょう。

<目次>
1.Let's Try! あなたのお顔は大丈夫?ゆらぎ肌チェック
2.ゆらぎ肌の主な原因は?
3.ゆらぎ肌になりやすい人の特徴は?
4.ゆらぎ肌になってしまったら、保湿&必要最低限のケアに留めて。朝は「お湯洗い」に!
5.ゆらぎ肌の人は、保湿&遮光のためにも適度なメイクが必要です!
6.ゆらぎ肌の予防には、免疫力UP がカギ。体調を管理して予防しましょう

Let's Try! あなたのお顔は大丈夫?ゆらぎ肌チェック

以下のチェックに5つ以上該当した人は、ゆらぎ肌の可能性が!お肌をチェックしてみましょう

ゆらぎ肌の主な原因は?

気候の変化を始め、花粉や紫外線などの外部刺激、さらに心身のストレスなども加わると、皮膚の赤み、かゆみ、かさつきなど、ゆらぎ肌の症状が起こります。そのため気温差の著しい季節の変わり目や、スギ花粉が飛散する春は特に、ゆらぎ肌になりやすい時期といえます。さらに洗い過ぎによる乾燥など、肌の状態に合った適切なケアがなされていないことも、肌を不安定にさせる原因になります。

ゆらぎ肌になりやすい人の特徴は?

次のような人は、ゆらぎ肌が起こりやすい状態にあります。

ゆらぎ肌になりやすい人①:「花粉症」の人

花粉症というと目や鼻のトラブルと思いがちですが、花粉が皮膚に付着することで、かゆみや赤みなどの皮膚症状も引き起こします。春になると肌が荒れる場合は花粉が原因かも。まだ皮膚症状は出ていなくても、花粉症の人は肌も刺激過敏な状態のため、ゆらぎ肌リスクは高くなります。花粉症対策として抗アレルギー薬を服用することは、肌を守る手立てにもなるのです。

ゆらぎ肌になりやすい人②:「月経の前後」「妊娠・出産」「更年期前後」の女性

20代までは日焼けをしても夜更かしをしても肌はすぐに復活したのに、今は……という人は相当数います。女性の免疫機能に影響を及ぼす女性ホルモン。そのバランスが崩れると肌はゆらぎます。特に閉経前後にあたる更年期は体全般に変化が訪れ、肌も不安定になりがちです。
ホルモンバランスが急激に変化する妊娠・出産、そして月経前後でもゆらぎ肌リスクは高くなります。排卵後から月経前はコラーゲンなどの合成にかかわる女性ホルモンのエストロゲンは低下しますが、一方で皮脂分泌を促進する女性ホルモンのプロゲステロンが活発になり、肌は脂っぽいのに乾燥した状態。バリア機能は低下しています。脂っぽさを取るために洗い過ぎになりがちですが、この時期はしっかり保湿することが大切です。
この他、「自分は肌が丈夫」という思い込みによる勘違いケアも、肌をゆらがせる原因に。個人差はありますが、加齢により肌は確実に変化します。メイクを覚えたての頃と同じケアをし続けていると、自らの手で肌の不調を招いてしまいます。

ゆらぎ肌になりやすい人③:体調不良やストレスがある人

体調不良が肌の不調を引き起こすことは珍しくなく、心が不安定でも肌はゆらぎやすくなります。肌と心はまさに表裏一体で、肌の不調がストレスとなって心を沈ませたり、ナーバスな心が肌をゆらがせたりと密接に関係しています。職場や家庭、生活環境がストレスの原因になっているかもしれません。肌がゆらいでいると感じたら、それまでの生活習慣を見直してみるのもよいでしょう。また、肌から内臓疾患が見つかることも。肌の不調が長く続く場合は、皮膚科の医師に相談しましょう。

ゆらぎ肌になってしまったら、保湿&必要最低限のケアに留めて。朝は「お湯洗い」に!

日々天気が変わるように細胞(肌)も毎日変化しています。その時々の状態に応じたフレキシブルなケアをすることが、肌を健やかに保つカギ。バリア機能が低下している時は、肌に負担をかけない必要最低限のケアに留めましょう。自分に合った方法、アイテムを選んでケアしてください。
調子の悪い時は洗い過ぎないこと。顔の脂っぽさを気にする女性は多いですが、皮脂は乾燥や異物から肌を守る保護膜の働きをしています。洗い過ぎると必要な皮脂まで落としてしまい乾燥を招くため、バリア機能が低下している時のダブル洗顔は避けてください。
必要最低限のケアの目安としては、朝は洗顔料や石けんを使わずお湯洗いのみ。夜はメイクをしている場合はメイク落としを使いますが、ノーメイクの場合は洗顔料などを使わなくてもよいでしょう。ちょっと脂っぽいと感じる時だけ洗顔料を使い、泡で顔を包み込むように優しく洗います。
洗顔後の保湿はしっかりと。ワセリンや乳液などの保湿剤を朝晩や日々の状態に合わせて使い分けてください。ゆらいでいる時は化粧水でも刺激反応が出ることがあります。そんな時は保湿剤だけにするなど臨機応変に対応しましょう。

ゆらぎ肌の人は、保湿&遮光のためにも適度なメイクが必要です!

肌への刺激になるからメイクはしないという人がいますが、ノーメイクは肌を無防備に晒(さら)しているようなもの。花粉や紫外線、乾燥から肌を守るためにも適度なメイクは必要です。また、バリア機能の低下している肌は紫外線の刺激を受けやすいため、必ず日焼け止めなどを塗り、しっかり遮光することが大切です。顔だけでなく、体の保湿・遮光対策も忘れずに行いましょう。
手順としては洗顔後、保湿剤を下地にし、遮光のために日焼け止めやBBクリームなどでカバーメイクをします。ファンデーションやパウダーを塗り重ねる場合は、自分の肌感覚に合った物を選びましょう。スポンジやブラシなどのメイク道具は肌への摩擦刺激になりやすいので、手や指を使うのが一番です。
メイクが流れるほど汗をかいてしまったら、清潔なコットンやハンカチなどで汗を軽く押さえて取り、日焼け止めを塗り重ねたりパウダーを軽くのせたりし、再び遮光対策をしましょう。
<日焼け止めの選び方>
●「SPF 」や「PA」の値を見て、目的に合った物を選ぶ。
●クレンジング時の摩擦刺激を防ぐため、落としやすいタイプを選ぶ。
<日焼け止めの使い方>
● 顔だけでなく、耳、首、肩やデコルテ、腕や脚など、素肌が出ている部分もしっかりカバーする。

ゆらぎ肌の予防には、免疫力UP がカギ。体調を管理して予防しましょう

ゆらぎ肌対策には日々の適切なケアに加え、よい生活習慣が欠かせません。
睡眠は短時間でも熟睡感のある深い眠りをとれるよう心がけましょう。よい眠りはホルモンの分泌を促し、代謝を高めて健康な肌づくりにつながります。
食事は偏らずバランスよく食べること。肌がゆらいでいる時にはビタミンB 群、ビタミンC やE を意識して摂りましょう。サプリメントの活用も結構ですが、特定の栄養素に偏ったり摂り過ぎたりすると、アレルギーの発症にもつながるので気をつけましょう。便秘の改善や禁煙、運動も肌の健康に不可欠。「おいしく、楽しく、心地よく」が美肌の要である免疫力を高めます。
一人ひとりの肌は違い、ゆらぎ方も1つではありません。情報を吟味して、自分に合ったスキンケアや化粧品を選び、実践していくことが大切です。
監修プロフィール
関東 裕美先生
東邦大学医療センター大森病院皮膚科臨床教授 かんとう・ひろみ関東 裕美先生

東邦大学医療センター大森病院皮膚科臨床教授。医学博士。1980年東邦大学医学部医学科卒業後、同大学医学部皮膚科学教室助手に。2000年米国Cincinnati 大学皮膚科学教室留学の後、東邦大学医学部皮膚科学第一講座助手を経て、12年同大学医療センター大森病院スキンヘルスセンター長、同臨床教授に。専門は皮膚科全般、接触皮膚炎、アレルギー性皮膚炎。著書に『皮膚は心を映し出すー心療皮膚科医からのメッセージ』(芳賀書店)がある。

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