かぜの本格シーズン到来 温かい体で乗り切ろう!

咳や鼻みず、熱などの症状を伴い、日常生活に支障を来すかぜ。かぜぐらいと軽視していると、つらい思いをすることに。ひいてしまってから対処するより、予防するのが一番です。これからの季節に備え、かぜをひきにくい体に変えていきましょう。

<目次>
Q1.かぜをよくひく人と、あまりひかない人の違いは何?
Q2.「冷え」は体温で分かるもの?
Q3.温かい体に変えるためのポイントは?

Q1 かぜをよくひく人と、あまりひかない人の違いは何?

A1 体温が低い人は、かぜをひきやすい傾向にあります。

これまでの臨床経験から、かぜをひいたり体調を崩しやすかったりする人の多くは、「冷え」を伴っていることが分かっています。かぜの予防に活躍してくれる免疫細胞は、体温が高い時に活発に働くという特徴があり、冷えている体ではうまく機能しません。また、胃腸など消化管をはじめとする臓器も、体が冷えていると働きが悪くなります。こうしたことからも、冷えているとかぜをひきやすいのは当然といえるでしょう。
「冷え」は特に東洋医学で重要視され、冷えにより体調を崩してしまう場合は「冷え症」とし、治療が必要な病気となっています。
冷えの原因には体質的なものもありますが、後天的な要因としては、加齢や精神的ストレスなどが挙げられます。体の熱を産生している筋肉は、運動などで鍛えていない限り加齢と共に減り、冷えやすい体になってしまいます。特に女性は男性に比べて筋肉量が少ないので、加齢による影響を受けやすいといえるでしょう。
精神的なストレスも冷えの要因となります。ストレスが過剰になると自律神経のバランスが乱れて血流が悪化。手先や足先などの末端まで血液が行き届かなくなり、末端が冷たくなるケースもよく見られます。

Q2 「冷え」は体温で分かるもの?

A2 体温だけでは判断できません。自覚症状をチェックして。

東洋医学では、体温が何度以下なら「冷え症」という定義はありません。自分の冷えを知る手段としては、手や足が冷たいといった体感的な冷えの有無、冷えによって起こる肩こりや頭痛、むくみ、胃腸の不調などの症状の有無をチェックすることになります。中でも冬に体調を崩しやすい人、夏場に冷房の利いた部屋にいると調子が悪くなるといった気温の変化で体調が変わりやすい人は、冷え症の可能性があります。
ただし、体温も目安の1つにはなります。冷えを自覚している人は、筋肉をつけたり、Q3のように食事を工夫したりして、今より体温を0.5度アップ! 経験からも、0.5度上げることで不調が改善した人を多く見ています。かぜの予防にも有効です。

Q3 温かい体に変えるためのポイントは?

A3 毎日の食事の工夫が変えるための第一歩。

体が冷えないように靴下を履いたり、マフラーを巻いたりといった体の外側から温めるアプローチも必要ですが、温かい飲食物を摂って内側から温める効果は抜群です。その時に気をつけたいのが口にする物の順番。冷たい物を先に入れてしまうと、胃が冷えて働きが悪くなってしまいます。その後にいくら温かい物を摂っても、冷えた胃を回復するには20分ほどかかるとされています。
一方、温かい物を先に入れると胃の働きがよくなり、血流もアップ。一気に体が温まり、その後も冷えにくくなります。冷たい飲み物やサラダから口にするのではなく、温かい汁物から食べ始めるようにしましょう。
その習慣を特に意識したいのが、朝食です。朝食は、食べている子どものほうが成績がよいという調査データもあるくらい大切なもの。1日の中でも朝は体温が低い時間帯。朝食でしっかり体を温めてあげると、1日のパフォーマンスがグンと上がります。
温かい物といってもコーヒーやお茶などの液体だけでは不十分。消化のために胃を動かすよう固形物を含んだみそ汁やスープがおすすめです。
体を温める作用のある食材も積極的に活用しましょう。手軽に使えて、温め効果も高い食材の代表が、しょうがです。しょうがの辛味成分は加熱することで「ショウガオール」という成分に変わり、血流改善効果がさらに高まります。つまり、しょうがは加熱して使うのがおすすめ。体の温め習慣として、毎日の料理にしょうがをプラスしてみてください。

今津先生おすすめ! 朝食に便利な海藻スープ

海藻類は食物繊維が多くて腹持ちがよいのにカロリーは控えめ。お湯を注ぐだけでできるインスタントのもずくスープや、わかめのみそ汁は忙しい朝のお役立ちメニューです。
監修プロフィール
今津嘉宏先生
芝大門 いまづクリニック院長 いまづ・よしひろ今津嘉宏先生

1988年藤田保健衛生大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部外科学教室助手、同大学医学部漢方医学センター助教、WHO intern、慶應義塾大学薬学部非常勤講師、北里大学薬学部非常勤講師、首都大学東京非常勤講師などを経験。2013年芝大門 いまづクリニック開設。北里大学薬学部非常勤教員。著書に『風邪予防、虚弱体質改善から始める 最強の免疫力』(ワニブックス)など。