その痛みは病気の可能性も!あなたの生理痛は大丈夫?

その痛みは病気の可能性も!あなたの生理痛は大丈夫?

生理の周期や生理痛は、自分のカラダの状態を知る大事な情報源となります。
その痛みは病気のサインかもしれません。生理痛を理解し、賢くケアしていきましょう。
<目次>
Introduction.そもそも「生理痛はなぜ起こる?」
1.生理痛がつらいのは当たり前?
2.更年期になると生理はどう変わるの?
3.痛みがつらい時はどうしたらいい?
4.月経困難症は治せるの?
5.生理中はどう過ごすのが正解?

Introduction そもそも「生理痛はなぜ起こる?」

妊娠準備に向けて厚くなった子宮内膜が妊娠しないとはがれ落ち、血液と共に腟から排出されるのが生理です。生理痛は、経血を押し出すために子宮が収縮することで起こるもの。子宮を収縮させる働きをしているのが、子宮内膜が産生する「プロスタグランジン」という物質です。プロスタグランジンが必要以上に分泌されると、子宮が強く収縮し、痛みも強くなります。

Q1 生理痛がつらいのは当たり前?

A1 日常生活に支障を来すような生理痛は〝病気〟と考えられています。

生理痛は、子宮を収縮させるプロスタグランジンの働きによるもので、多少の痛みは生理的な現象といえます。それが生理痛によって仕事や家事を休まざるを得なくなるなど、日常生活に支障を来す痛みになると、「月経困難症」という病気の領域に入ります。
月経困難症は下記のように、「機能性月経困難症」と「器質性月経困難症」の2つに分けられます。
機能性月経困難症は、子宮口が狭いことが原因の1つであり、10〜20代前半の若い女性に多く見られます。一方の器質性月経困難症は、子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科系疾患が主な原因のため、加齢と共に増加していきます。20代後半以降の女性に多く見られます。
このように、生理痛には病気が隠れている可能性もあるため、つらい生理痛を繰り返す場合は、必ず婦人科を受診してください。
では、生理痛がなければ病気の可能性はないかというと、それは違います。子宮内膜症の患者さんの中にも、生理痛は重くないと答える人が一定数いるからです。大切なのは、生理痛の重い・軽いにかかわらず、年に一度は婦人科で検査を受けること。検査しておきたいのは、子宮や卵巣の状態を診る「経腟(けいちつ)超音波検査」と「子宮頸がん検査」の2つです。健康診断などの項目にない場合は、婦人科などで個別検診を受けるようにしましょう。

Q2 更年期になると生理はどう変わるの?

A2 生理周期や経血量が変化。生理痛は軽くなる人もいれば重くなる人もいます。

更年期に入る45歳頃からは、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が徐々に低下していきます。そのため更年期世代では、生理のサイクルが短くなったり長くなったり、経血量が増えたり減ったりなど、いつもの生理に変化が見られるようになります。
生理痛については、更年期世代では一般的に軽くなる傾向にあります。女性ホルモンの分泌量が減れば、子宮内膜もあまり厚くならず、経血量が減ったり、プロスタグランジンの産生が減ったりするためです。出産経験のある女性であれば、子宮口も狭くはないので、10代や20代の時よりも生理痛が軽くなったと感じるでしょう。
しかし、これは病気が隠れていない人の場合です。加齢と共に子宮内膜症や子宮筋腫は悪化しやすくなり、自然治癒はしないため、生理痛(器質性月経困難症)がひ
どくなる人も一方では増えていきます。
病気を見逃さないためにも、生理の変化はしっかり観察を。更年期世代になって生理痛が重くなった人は病気の可能性を疑い、早めに婦人科を受診してください。

column:夏の不調は自律神経の乱れにあり!?

冷房の効いた室内と、暑い屋外との気温差が大きい夏。屋内外を行き来することで急激な温度変化が繰り返されると、自律神経が乱れ、血流にも悪影響を及ぼしてしまいます。血流の悪化は冷えやむくみ、疲労感を招き、生理中の不快感にもつながることに。Q5 を参考に運動を習慣にし、血流の改善を心がけましょう。

Q3 痛みがつらい時は どうしたらいい?

A3 早めに痛み止めを服用しましょう。

「生理痛はつらいけど、毎月痛み止めをのむのはよくないのでは?」と、服用を我慢する人もいます。しかし、痛み止めは用法用量を守って使用すれば効きにくくなることはなく、そうした心配は不要。生理痛のセルフケアでは、市販薬を使用するのも一案です。
市販薬を選ぶ際は、成分に注目してみましょう。市販薬には、鎮痛作用や抗炎症作用のあるイブプロフェンやエテンザミドといった基本となる成分の他、鎮静作用のある成分や、胃を守る成分が含まれています。鎮静作用のあるタイプは頭痛にも効果的ですが、服用後に眠気が起こる場合もあります。薬剤師に相談し、症状や使うシーンに応じて賢く選びましょう。
痛み止めをのんだのに薬が効かない場合は、服用するタイミングが遅れている可能性があります。痛み止めの効果をしっかり得るためには、痛みのピーク前に服用することが大切です。また、薬が効かない場合は、原因疾患の悪化も考えられるため、一度婦人科で診てもらうようにしましょう。

column:生理前の食べ過ぎと「血糖値」の関係

生理前は女性ホルモンのプロゲステロンの影響で血糖値を下げるインスリンの働きが低下、血糖値が乱高下しやすくなっています。生理前になると甘い物を食べ過ぎたり、過食傾向になったりするのはこのため。空腹時に大量の糖質を摂らない、空腹過ぎる状態をつくらないために間食を摂るなど、生理前に限らず普段から、血糖値の安定を心がけましょう。間食には、血糖値を上げにくいタンパク質や食物繊維が多く含まれているものを。コンビニで買うなら、ゆで卵や枝豆、玄米のおにぎりなどがおすすめです。

Q4 月経困難症は治せるの?

A4 ホルモンコントロールが月経困難症の緩和に有効です。

月経困難症(機能性、器質性いずれも)の治療薬として、病院では主に低用量ピルが用いられます。低用量ピルは、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンを配合したもので、これらのホルモンを外から取り入れることで排卵を抑制。子宮内膜の増殖を防いで経血量を減らし、生理痛を和らげる効果があります。月経困難症や子宮内膜症の治療薬として、保険適用されているものもあります。
ただし、低用量ピルには血液を固まりやすくする副作用があるため、血栓症のリスクが高まる40歳以降から使い始めることはすすめられていません。
40代から使い始める治療薬としては、プロゲステロンだけが配合されたプロゲスチン製剤があります。低用量ピルと違って休薬期間はなく、休薬期間に起こる生理のような出血もないのが特徴で、「ピルよりも手軽!」との声もあります。婦人科で相談してみるとよいでしょう。

Q5 生理中はどう過ごすのが正解?

A5 生理前半はリラックス、後半は体を動かしていきましょう。

正常な生理は3〜7日間で終わります。生理痛やその他の不快な症状が出ているのは、生理の前半まで。この期間は、プロスタグランジンがどんどん出ているので、セルフケアでできることは、痛みがつらければ痛み止めを服用し、リラックスして過ごすことぐらい。人との約束や外出の予定は入れずに早く帰り、家でゆっくり過ごすのがおすすめです。
生理後半になったら運動を取り入れていきましょう。運動がおすすめなのは、自分で意図的に筋肉を動かすことで、その筋肉に血液を集め、血流を促すことができるから。生理中の不快な症状の緩和も期待できます。
特に生理中は、骨盤まわりの筋肉(お腹、背中、お尻、太ももの筋肉)を意識するのがポイントです。これらの筋肉を動かすことで骨盤まわりの血流がよくなり、腰まわりの重だるさや冷えの改善が期待できます。下記にあるヨガのポーズを、就寝前などに行ってみてください。

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運動は習慣化することが大切です。初心者でもできるヨガのポーズ、ぜひ実践してみてください!